「テキサン」はなぜ日本軍機に変身したのか? 『トラ・トラ・トラ! 』で活躍した名優の素顔

「零戦」の正体はアメリカ軍機だった!? あらゆる軍用機に扮した「テキサン」の七変化 名優か大根役者か(乗りものニュース) - Yahoo!ニュース

こんにちは、航空ファンの皆さん。今回は、映画『トラ・トラ・トラ! 』で日本軍機の役を演じた「テキサン」という航空機について紹介したいと思います。 「テキサン」は、アメリカが開発した高等練習機で、第2次世界大戦中はアメリカ軍のほか、連合軍の国々や戦後の日本の自衛隊でも使用されました。 しかし、その細身の低翼単葉機というフォルムは、日本軍機に似ているという特徴がありました。1 そこで、映画で日本軍機を再現する際に、よく「テキサン」が改造されて登場しました。 その代表作が、1970年に公開された日米合作の『トラ・トラ・トラ! 』です。 この映画は、真珠湾攻撃を題材にしたもので、当時ほとんど機体が現存していない零戦や九七式艦攻などの日本軍機をどうするかが大きな課題でした。2 そこで、零戦や九七式艦攻の役として、「テキサン」が改造されて登場しました。 その劇中機は、零戦21型の翼端折り畳み機構も再現されており、「テキサン・ゼロ」という通称でファンのあいだでは有名です。3 その後も、『太陽の帝国』や『エイセス/大空の誓い』などの映画で、零戦の役として「テキサン」が出演しました。 逆に、『ハワイ・ミッドウェイ大海空戦 太平洋の嵐』や『太平洋の翼』などの邦画では、アメリカ軍機の役として「テキサン」が登場しました。 つまり、「テキサン」は、日本軍機にもアメリカ軍機にも変身できる、まさに万能俳優と言えるでしょう。 しかし、その演技力には賛否が分かれています。 一部のファンは、「ほぼ現存機がない日本軍機を堅実に演じた名優」と評価していますが、一部のファンは、「あまりに不格好で大根役者だった」と批判しています。 どちらにせよ、「テキサン」は、映画の舞台で日本軍機の役を演じたことで、航空ファンの記憶に残る存在となりました。